こんにちは、Kei(@s21cd4869)です。
大会も14日目を迎えました。
波乱含みのグループF。
4カ国全てに敗退と突破の可能性がある中での第3戦。
メキシコvsスウェーデン
引き分け以上で、首位通過が決められる一戦。スウェーデンはメキシコに勝った上で他会場の結果次第ではあるが、可能性がある一戦。開始早々、メキシコはギャリャルドがイエローカードをもらってしまい激しくなると予想されるゲームが始まった。
スピード感のあるカウンターのメキシコと、堅守のスェーデン。好ゲームが予想された。メキシコが主導権を握りながら、ゲームは展開していく。メキシコは、サイドに起点を作りながら、スウェーデンの堅める中央を攻略しようとするが、スウェーデンも流石に中央を堅く締めていて、ボックスの外からのシュートが多い展開となった。
一方のスェーデンは高い位置でプレッシャーをかけ、カウンターとセットプレーを中心に高さを活かしながら攻めるも決定的なチャンスは作れず、前半を0-0で折り返した。
後半の立ち上がり、スウェーデンは人数を掛けて前に出て行く、サイドにボールを振り、人数を掛けた分、ボックス内にポジションを取る選手が3人、ボックス内で数的優位を作り、グランダーのクロスに反応し、最後はこぼれ球を押し込んだ。この勝負所を見極めるスウェーデンの力は素晴らしい。攻守の切り替えのところでリスクを冒して前に勢いを持って出ていったスウェーデンを褒めるしかないプレーだった。
このゴールをきっかけに流れがスウェーデンに傾いた。その数分後、中盤でプレッシャーをかけ、ショートカウンターへ、最後はモレノがたまらずベリを倒して、ペナルティキックの判定。ファールをもらったベリのタメが非常に上手く、実に憎らしいプレーだった。このペナルティキックをグランクビストが際どいコースに決めて0-2。スウェーデンがメキシコを突き放す。
焦りを隠せないメキシコは、不用意なボールロストも散見されるようになり、悪い流れは止まらずオウンゴールで3失点目を喫した。
メキシコがドイツの良さを消した第1戦。スウェーデンがメキシコの良さを消した第3戦。相手が変わればサッカーが変わる。そんな当たり前のことを強く感じるゲームになった。
韓国vsドイツ
グループFは第2戦を終えて、4ヶ国全てに決勝トーナメント進出の可能性がある状況。しかし、韓国は2試合を終えて、勝ち点0と最下位に沈んでいる。韓国は勝つしかない状況。一方のドイツは2点差以上の勝利で自力で突破を決められる状況。両チームともに、勝点3を目指す戦いとなった。
立ち上がりから、韓国の激しいプレーが目立つ。それでも、ゲームの主導権を握ったのはドイツだった。ボールを保持し、横に揺さぶりながら、縦パスを入れるタイミングを探る展開、時には縦に速いカウンターも織り交ぜながら攻撃を展開した。
前半のドイツは、サイドにボールを運び、クロスを送るも、中央を堅める韓国の守備に引っかかる場面が続き、決定的なチャンスは多くなかった。
ドイツは、ワントップに入るヴェルナーが左に流れて受けて、縦に仕掛けたときにはチャンスになることが前の試合から見られた。ドイツの一つの攻撃の形であった。
後半は、前がかりになったドイツに対して韓国はカウンターという展開に。ブロックを作る韓国のディフェンスを突破できず、ゴールが遠いドイツ。マリオ・ゴメス、ミュラー、ブラントと次々に攻撃のカードを切るが、攻撃は噛み合わない。シュートは多く打ったが、そのほとんどがペナルティエリア外からのもので、枠に飛んだシュートは4本ほどだった。
試合終盤、コーナーキックから韓国が先制点を奪う。オフサイドかと思われたが、最後に触っていたのはクロースだった。勝つしかないドイツは後半のアディショナルタイムにノイアーが前線に上がり、ゴールを目指したが、逆にボールを奪われ、ロングパス一本で勝負あり。0-2でドイツは破れ、グループ最下位で敗退となった。
ペナルティエリア内でのワンタッチゴールが大半を占める現代フットボールにおいて、ペナルティエリア内のスペースを消されると、流れの中からゴールを奪うことが非常に難しくなってくる。今大会で、競合と呼ばれる国々が苦戦を強いられる要因の一つはそこにあるのではないかと思う。
もちろん、戦い方がはっきりしていて、ここ数年戦い方に変化がないことも大きかったが。
グループF 最終順位
- スウェーデン 6
- メキシコ 6
- 韓国 3
- ドイツ 3
流れの中で勝負どころを見極める力
このゲームの先制点となったスウェーデンの1点目のシーンだ。流れの中で、勝負所を見極め、全員がそれを理解して、後ろから選手が前に出ていき、最終的にメキシコゴールを揺らした。この一連のプレーがこのゲームの勝負を決めたポイントとなったシーンだった。ここを見極めた力はもちろん、チーム全体がそれを見極めた上で、プレーを変えたことが素晴らしかった。同じイメージを共有していなければ、あの先制点は生まれなかっただろうと思う。
このゴールによって、それまでメキシコの流れだった試合展開が一変し、スウェーデンに流れが傾いた。終わってみればあの一つのプレーがゲームを決めてしまったのだ。一方のドイツは、攻め続けていたが、一つ決めきれずに、流れは徐々に韓国に傾いた末に敗れた。フットボールにおいて、ゲームの流れの重要性を強く感じた2試合であった。
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