こんにちは、Kei(@s21cd4869)です。
大会は24日目。
フランスが待つファイナルへの椅子を懸けた準決勝のもう1試合。
クロアチアは、[4-1-2-3] のシステム。ブロゾビッチがアンカーに入り、その前にラキティッチとモドリッチが入る。
イングランドは、[5-3-2] でいつも通りのシステム。前線の2枚でどれだけチャンスを作れるか。
ゲームは思わぬ形で動く。5分、絶好の位置でフリーキックを得たイングランド。キッカーはトリッピアー。右足から放たれたボールはゴール右隅へ吸い込まれる。立ち上がりにイングランドが先制する。全体を押し上げた前への意識と、セカンドボールへの意識から得たフリーキック。キックの質が高かったことは言うまでもないが、立ち上がりのイングランドの狙いが上手くハマった得点だった。
イングランドは守備に特徴のあるチーム。5バックで、スペースを消しながら守る。クロアチアにとっては不運な失点。試合前から先制点をイングランドに取られてしまうと苦しい展開になってしまうと予想していた中で、その状況に陥ってしまった。
先制点を早い時間に奪ったということも影響したのか、その後のイングランドの重心は下がりつつあった。そして、クロアチアがボールを保持しながら攻める時間が続く。イングランドは前線の2枚(ケイン、スターリング)を残しながら、ケインの強さ、そして、スターリングの速さを生かしながらスピード感のあるカウンターを狙うもクロアチアの守備に上手く対応されていた。
クロアチアは、ボックス内を人数で埋め、クロスボールを高さと強さで跳ね返してくるイングランドに対し、クロスの質、動きの質で攻略しようとしていた。その結果、同点弾が生まれた。クロスはタイミングをずらすようなアーリークロスと、早くて、縦に落ちるようなボール。そして、イングランドのディフェンスの前に入るペリシッチの動き出し。この2つの質でイングランドの守備を崩した。
クロアチアにとっては、延長戦は避けたかったとは思うが、ゲーム展開を考えれば最低限のことは出来ていたと思う。延長に入ってからはクロアチアペース。イングランドのカウンターはそこまで効果的でなく、クロアチアは消耗していた中でも、ゴールへの意識は常に持っていた。その意識、執念のようなものが決勝点を生んだのだと感じた。
決勝トーナメントに入ってからというもの、クロアチアにとっては全てが苦しいゲームだった。しかし、ファイナルの舞台まで辿り着いた。戦い方としては泥臭かったかもしれない。しかし、クロアチアの戦いは美しかった。観る者の心を掴み、魅了する何かがクロアチアの戦うピッチにはあった。
3試合連続での延長戦。苦しみの先に待つ栄光へ。
あと一つ。
最後までクロアチアらしく、美しい戦いを見届けたい。
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