こんにちは、今回はJリーグについて少し。
川崎フロンターレの悲願達成に学ぶ
風間監督就任から貫いて来たフィロソフィーが遂に結び付いた。J1に上がってから、攻撃的なスタイルを今日まで貫いて来たが、チームとしてのフィロソフィーは明確なものではなかった。関塚体制で得た手応えは、続く、高畠体制、相馬体制ではチームは迷走した。2012年、風間さんの就任によりフロンターレに最も適したフィロソフィーを持ち込んだ。もちろん、直ぐに結果が出るような守備に重きを置いて、カウンターを繰り出すというようなサッカーではない。結果が出るまでには時間がかかったのは事実だが、この時期はこのクラブにとって、非常に重要なタームであったと僕は思う。
あくまでも結果論になってしまうが、当時、大学サッカーでの指導歴しかなかった風間さんを招聘したクラブは素晴らしかったと言える。新たな何かを持ち込んでくれるコト、尚且つ、それがクラブにとって最適なモノであることが重要であると同時に、いかに監督の選択がクラブの命運を握るのかを再認識した期間であった。
J1よりもチームごとに色があるJ2
最近、J2の戦いが観ていて面白い。J1のチームよりも、J2のチームの方がチームの色がはっきりしていると感じる。特に今年は、スペイン人監督を招聘したジェフやヴォルティス、そして、ヴェルディの躍進が目立った。個人的に今年のヴェルディのサッカーは好きだった。
島国の日本が己の国の価値観だけでサッカーを進化させていくには限界がある。もちろん、風間さんや、岡田さんのように己の色を持ち、貫いていく監督も少なからずいる。しかし、他国のスタイルやメソッドを持った監督を招聘し、その国のサッカーのスタンダードをもたらすことで、日本サッカーに足りないものに気付く機会になると共に、リーグに新たな風が吹く。日本サッカーの特性として生かすことができる部分に気付くことが出来ると思うのだ。
それに比べて、J1のクラブは一部を除けば、国内の監督を使い回しているに近いというのが現状である。これは大きな問題であると思う。もっと、チームの色を意識すべきで、クラブの未来を託す一人を選ぶのだから、クラブのスタイル、フィロソフィーを意識するべきだ。名前がある監督だから良い訳ではない。「他クラブで結果を残したからウチにも呼ぼう」では、あまりにも愚かである。色のないチームのサッカーほど、退屈なものはない。そして、フィロソフィーを持たないクラブに未来はない。
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