*Just the Way You Are* ~はみ出し者の旅~

サッカー、音楽、旅などについて書いてます。遠回りの人生の中で感じたことを只々、綴っています。お問い合せはこちら。Mail : jtwya.s21@gmail.com

【日本代表】感じたのは悔しさではなく、虚無感。

 

 

  悔しいとすら思えなかった。圧倒的な力の差をまたしても、見せられた。2013年のコンフェデでの対戦、パスサッカーで真っ向勝負を挑んだ。あのゲームは、悔しさを感じた。今回のゲームでは悔しいとは思えなかった。前半途中から何とも言い難い、虚無感のようなものに襲われた。

 

 

 

 

気持ちで負けていたら、勝てるはずがない

 

 

  欧州遠征、1試合目。王国ブラジルとのゲーム。完敗だった。試合を通して、自分たちのやるべきことすら、出来ていなかった。プレッシャーに行く位置が低すぎたし、相手にビビって最終ラインを上げることが出来ずに間延してしまっていた。何より、ほとんどの選手が闘えていなかった。気持ちの面で負けていたら、相手がどこであろうと勝てるはずがない。

 

 

消極的すぎた前半

 

  今の代表のレベルで王国ブラジルと互角に渡り合えるなんて、夢にも思っていないけど、やるべきこと、やれることは全てやって負けるなら全然いい。表現が難しいが、負けていい試合など勿論無いが、この日のようなサッカーをして負けるくらいなら、チャレンジし続けて0-10で負けるほうが良い。前半に仕掛けたのは原口のドリブル、たった一つだった。

 

 

VARの導入の是非

 

  ロシアW杯での導入が検討されているVAR。このゲームでも実験的に導入されていた。このゲームに関して一つ言うと、VARの導入以前に先制点のPKを与えた吉田のプレーは呆れるほどのものだった。その相手選手にボールが渡りそうならまだしも、明らかにボールはその選手を越えていく軌道で、完全に不必要なファールだった。

 

  サッカー界では、ここ数年でアクチュアル・プレイングタイムを伸ばそうと努力してきた。今年、VARを導入したゲームを何試合か観てきた。その多くがこのブラジル戦のように、ゲームが何度も止まり、ゲームがブツ切りになってしまう。もちろん、W杯のアジア予選で浅野のシュートがノーゴールの判定になった際には、VARがあればと思った人も多いことだと思う。だけど、個人的にはVARの導入にはあまり賛同出来ない。まぁ時代の流れには逆らえない。いずれはVARが当たり前になる時がくる。それは分かっている。

 

 

 

 

 

 

ピッチに立つ選手が判断するべき

 

  この日、解説の松木さんが珍しく日本に対して何度も怒りを露わにしていた。僕も全く同じ感情だった。確かに、ミーティング時や、数日の練習の際にある程度の決め事があったのかもしれない。それ自体は悪いことではない。プレッシャーをかける位置が低かったのも事前にあった決め事の一つだったのだろう。しかし、明らかにプレッシャーをかける位置が低く、相手の思い通りのプレーをさせていた。監督が決めたことかも知れないが、プレーするのは選手で、このプランがダメだと感じたらピッチに立つ選手が選択を変えていかなければいけない。いつまでも、決め事を守っていては上へ行くことは出来ない。

 

 

闘える選手とそうではない選手が明らかだった

 

 

アジアのアウェイの戦いでも、ある程度見えることもあるが、強豪との戦いでは、これが顕著に見られる。少なくとも、この日のゲームでは山口、久保、浅野は闘えていなかったように見えた。井手口のトップ下での起用も良くなかったと思う。トップ下は守備的な選手には務まらない。さらに言うと、守備的な選手を置くポジションではない。

 

 

後半、本当に日本は良くなったのか

 

後半だけを見れば、1-0というスコアだったのは確かで、監督もそういったコメントを残した。プレッシャーも前半より高い位置でかけ、ボールを奪う場面や、相手にボールを下げさせることが出来ていた。しかし、だからと言って後半、日本が互角に渡り合えていたのかというと、そうではないと思う。ブラジルは明らかにテンポを落としていたし、無理をする必要がないようにゲームは前半で決まっていた。前半も圧倒的な差は感じたが、その前半よりも、後半の方が王国との差を感じたのが、正直な感想だ。失点は想定外だったと思うが、一人一人の圧倒的な余裕が感じられたのだ。まともに戦ってすらもらえないレベルであること、これが虚無感に襲われた最大の要因だと思う。

 

 

強豪と戦う上で、このサッカーに必要なピースとは

 

ブラジルW杯前にも感じたことだが、この日にもまた改めて感じたことがある。それは、強豪と戦う上で、いかに自分たちのボールを大事に出来るかということ。これは自陣では勿論だが、主に敵陣においてのことである。この日のゲームでは、前線の選手にボールがほとんどと言っていいほど収まらなかった。DFラインを上げられず、全体の距離が遠くなり、大迫は一人で孤立してしまっていた。今のサッカーをする上で前線の両サイド、この日のスタメンでいうと、原口と久保のポジションには突破力と運動量を求めるのは当然で、これが理由で本田が出場機会を減らしたということもある。であれば、トップ下とCFにキープ力を求めたい。大迫はドイツで背負いながらプレー出来ることはある程度計算が立つ。しかし、ターゲットが一つでは、簡単に潰されてしまう。そこで、トップ下に本田圭佑を置きたい。香川の代表でのプレーには納得がいかないし、キープ力や気持ちの面でも本田を起用してもらいたいと思った。日本で闘える選手で思い浮かぶのは本田と岡崎くらい。途中からでも本田は重要なピースの一つになるのではないか。

 

 

左サイドは原口、乾。右サイドは明らかに物足りない。

 

アジア予選では結果を出してきた久保も、この日の出来では厳しい。浅野はイマイチ呼ばれていることに納得がいかないし、明らかに代表レベルではない。右サイドは選手を他の選手を試す必要がある。本田はトップ下を主戦場としてもらいたいので、ここには敢えて挙げない。10月には、武藤が可能性を感じさせるプレーを短い時間ではあったが見せた。また、ポルトガルでコンスタントに結果を残している中島翔哉。浅野を起用するくらいなら翔哉を使って欲しい。彼は、トップ下も出来て、例えブラジルが相手だろうと物怖じしないメンタルを持っていて、闘える選手の一人。何よりどんなときも、チャレンジしてくれる。この2人は試す価値があるはずだ。

 

 

後半、森岡のトップ下起用に見る指揮官の思惑は

 

守備力が高い選手を中盤に三枚置くことが、当たり前となっているスタメン。香川や小林祐希を外したことで、完全に中盤にはゲームメイクする選手を置かずにいくことに舵を切ったのかと思いきや、森岡が招集され、トップ下で起用された。イマイチ監督の意図を汲み取れない。結局、どうしたいのかが分からなくなった。森岡が呼ばざるを得ないほどの結果を出していたというのもあるが、いきなり使うということは少なからず期待する気持ちがあるとういことだろう。だとすると、小林祐希は何故招集外だったのか疑問を感じる。

 

 

評価するに値しないゲーム

 

色々と書いてきたが、ブラジルとの戦いはあまり評価するに値しない。ただ、ここから何かを得なければ、わざわざ数少ない試合の一つをブラジルと戦った意味がなくなってしまう。選手を篩にかけること、今後の戦いに活かしていくこと。ブラジルとの戦いを教訓にして、ベルギー戦ではやるべきことをしっかりやってもらいたい。本大会を見据えた戦いをしてもらいたい。自分たちからアクションを起こし、試合を通じて何よりチャレンジし続けて欲しい。